1120万円! エコ化した電動ロンドンタクシーは日本でも売れるのか?

1120万円! エコ化した電動ロンドンタクシーは日本でも売れるのか?

小沢コージ【クルマは乗らなきゃ語れない】

 今回は変わり種を! ニッポン公共交通界に突如飛び込んできた「走る黒船」を紹介する。その名も新型ロンドンタクシー、LEVC TX。今年1月に国内発表、2月に受注開始、先日試乗が許されたが、いわゆる英国ロンドンを走るタクシー専用車両で、価格はなんと1120万円。

 なぜなら見た目はクラシカルだがボディー骨格はアルミで外板は樹脂。エンジンはエコなボルボ製1.5ℓ3気筒だが、発電専用で駆動は基本31kWhのリチウムイオンバッテリーと120kWの電気モーターで行う。つまり前代未聞のエコなレンジエクステンダー式EVのタクシー専用車なのである。 

 こんなハイテクタクシーなぞ世界のどこを探してもなく、ニッポンでお馴染みのトヨタ・ジャパンタクシーにせよ、骨格は量産ミニバンのシエンタ。しかし新型ロンタクは完全新設計で、作りはまさにスーパーカー顔負けなのだ。 1120万円! エコ化した電動ロンドンタクシーは日本でも売れるのか? (写真)小沢コージ

シナリオを描いたのは「吉利汽車」

 なぜこんな大胆企画がまかり通るのか。それはある種の世界自動車トレンドの先取りでもある。

 シナリオを描いたのは中国系メーカーの吉利汽車ことジーリーで、2010年にボルボを買った後、13年には古典的ロンタクを作っていた英国のロンドン・タクシー・インターナショナル社を買収。しかし古い生産設備は使わず、約500億円をかけて英国コベントリーに新工場を設立。

 中身はさながらスーパーカー工場で、アルミフレームは構造用接着剤とリベット留めの併用で溶接工程を省略。見た目は野暮ったいが中身は電動スーパーカー。それも利用者の快適性を最優先にしたイマドキの働くスーパーカーなのだ。 1120万円! エコ化した電動ロンドンタクシーは日本でも売れるのか? 車椅子スロープはフロア収納方式(写真)小沢コージ

軽のワゴンRよりも小回りが効く

 さっそく筆者も都内で乗ったが、驚いたのは見た目を裏切る使い勝手。全長×全幅は4855×1874mmとメルセデス・ベンツEクラスより短い程度だが、タイヤ切れ角は63度と物凄く、最小回転半径は4m強。軽のスズキ・ワゴンRよりも小回りが効く。

 また、助手席側ドアが観音開きで乗り降りしやすいだけでなく、客室は前後向かい合わせの6人乗りで、頭上やヒザ回りともにスペースゆったり。

 決定的なのはクルマ椅子の載せやすさで、スロープはフロア収納方式で出し易く、スロープ自体も幅広くて長い。忙しい都心では乗車拒否もやむを得ない日本のタクシー車とは違い、本質的にバリアフリーなのだ。

 本記事・サイトは一人でも多くの方に最新のニュースをご覧頂けるように、元ニュース記事へのご案内をしております。
また、本記事・サイトは元ニュースの全記事内容が引用されている訳ではなく著作権法・その他を厳守しております。

フォローする